“その年、トラックは、険しい山道を越えて何度も配給物資を届けにきた。あとになって、それがアメリカからの援助だということがわかったので、みんな口々に、ブッシュ大統領はいい人だと言っていた。なかには、飢饉の最中に生まれた息子に「ブッシュ」と名前をつけた女性もいたほどだ。その後、男の子を産んだ女性はこぞってそれを真似したので、村にはブッシュという男の子が増えた。女の子を産んだ女性たちは、娘にブッシュ大統領の奥さんの名前をつけたいと言い出したが、奥さんの名前はわからずじまいだった。さらに、ある女の人が、ブッシュ大統領を讃える歌をつくった。その歌はたちまち村に広まり、女たちは働きながらその歌を口ずさむようになった。いまとなっては正確な歌詞は覚えていないが、たぶん、こんな感じの歌だったと思う。
ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ
ブッシュはいい人
ブッシュはレンズ豆と油を贈り
ヌバを助けてくれる
ブッシュがいなけりゃ
みんなが飢え死に
ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ”
- メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス共著 「メンデ 奴隷にされた少女」 ヴィレッジブックス刊 (via monotunes)
ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ
ブッシュはいい人
ブッシュはレンズ豆と油を贈り
ヌバを助けてくれる
ブッシュがいなけりゃ
みんなが飢え死に
ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ”
- メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス共著 「メンデ 奴隷にされた少女」 ヴィレッジブックス刊 (via monotunes)