父親が念願のファミコンを買ってきた、と思いきやセガSG-2000だった。
ファミコンが売り切れだったから代わりに買ってきたのか、単に間違ったのか、なにか強いこだわりがあったのか今となっては定かではないが、とにかく家でTVゲームが遊べるのでそれほど文句はなかった。
当時まわりの友達でセガのハードを持っているのはナリタくんだけだった。それがきっかけで仲良くなり、彼の家にもよく行くようになった。
寒冷地特有の強い暖房によって空気が乾燥しがちなナリタくん家の薄暗い居間で、まるで置物のようなナリタくんの祖母が静かに見守る中、俺たちはひたすらジッピーレースをプレイしていた。”
- 個人的ゲーム史1 - randamHEXA